今年のEmail Security Conferenceでは、目玉として基調講演に千葉県警の佐藤さんをお招きしました。
「迷惑メール54億通、「タクミ通信」逮捕の舞台裏を千葉県警に聞く」にあるように、月に約1億2000万円も稼いでいたスパマーを捕まえた千葉県警の方です。
今回の基調講演で、なぜそんなに稼げるのか教えて頂きました。手口を公開したページはないそうですし、ブログに書いていいとのことでしたので、ここに書き記しておきます。
出会い系サイトの秘密
日本人を標的にした迷惑メールのほとんどは、出会い系サイトへの勧誘です。つまり、なぜ出会い系サイトは儲かるのかというのが問題の本質です。
出会い系サイトの勧誘メールでは、男性会員無料と謳っているものがあり、一見儲からないように思えます。確かに、出会い系サイト自体は無料です。そして、登録するとすぐに女性と知り合えます。その女性は、有料のチャットルームに行こうと誘ってきて、応じるとお金を取られるということらしいです。
決算方法は、前払いのバーチャルマネー。このバーチャルマネー自体は、いかがわしいものではありません。チャットルームを使うと、あらかじめ購入しておいたバーチャルマネーがどんどん使われて、結局1ヶ月に数万円払うということになるようです。
しかも、本人は女性とチャットしたことに満足しているので、騙されたという意識は希薄なようです。相手は女性とは限らないのに。。。
まとめ
- スパマーは、出会い系サイト業者から宣伝費をもらう
- 出会い系サイト自体は無料だが、そこから別の行動を起こすときにお金がかかる
- 利用者は騙されているという意識は低い
もちろん、これは手口の一例に過ぎず、手口は時間とともに巧妙化しているそうです。