あどけない話

Internet technologies

2019-01-01から1年間の記事一覧

Implementing graceful-close in Haskell network library

Closing connections gracefully is an old and new problem in network programming. In the HTTP/1.1 days, this did not get attention since HTTP/1.1 is a synchronous protocol. However, as Niklas Hambüchen concretely and completely explained, H…

プログラミングHaskell第2版の補足

適宜更新します。 実用的でない例題 「他の言語だと雑多になるけど、Haskellではこんなに優雅なコードになる」という例は大抵実用的ではありません。本書では、以下の例題がそれに当てはまります。 1.5.2節のクイックソート (qsort) 6.4節のフィボナッチ数列…

プログラミングHaskell第2版を翻訳しました

プログラミングHaskell第2版の翻訳とレビューが完了し、ラムダノートから発売されました。レビューしてくださった5名の方に、改めてお礼を申し上げたいと思います。閉じられたissueは177個ですが、複数の指摘を含むissueもあるので、大雑把に言って250箇所ぐ…

HTTP/2 server library in Haskell

I'm trying to develop QUIC in Haskell. In short, QUIC is a fast and reliable transport protocol based on UDP. You can think of it as TCP2. HTTP/2 over QUIC is now called HTTP/3. Two level dispatchings are necessary for QUIC: Dispatching QU…

実践的な Haskell debugging

私的なメモ。GHCを生でインストールし、cabalのラッパーであるcabを使っている。stackはたまに使うことがある程度。 例外が起きた場所を探す 以下で例外が起きたときにスタックトレースが取れる。 % prog +RTS -xc GHCiを使う方法もある。 ボトルネックを探…

Bringing TLS 1.3 to Haskell

Haskell TLS library version 1.4.1 or earlier support SSL 2.0, SSL 3.0, TLS 1.0, TLS 1.1 and TLS 1.2. Here is brief summary of their security: SSL 2.0 is insecure and obsoleted by RFC 6176 SSL 3.0 is insecure and obsoleted by RFC 7568 TLS 1…

関手、Applicative、Monadの法則

Monadとは、Applicativeであるデータ構造で、(>>=)演算子を提供し、それがMonad法則を満たすものである。 正確に表現するとこうなんですが、「はぁ?」っ感じですよね。「満たすべき法則」とか言われると、まったく理解できません。でも、オススメの形に持っ…

さようなら遅延評価

Haskellがとっつきにくい原因の一つに遅延評価がある。入門書では、無限リストと遅延評価がことさら強調される。しかし、Haskellを業務で使ってみると、遅延評価が煩わしくなってくる。遅延評価なしでもほとんどのことは実現できるし、メモリーの使用量は推…

Haskell network library version 3.0

Brief history The first commit of the network library in Haskell was created by Simon Marlow in 2001. It says: Package 'net' moved over. URI & CGI still missing because they have dependencies on other bits that haven't made it over yet. So…

QUIC開発日記 その1 参戦

QUICや ああQUICや QUICや 詠み人知らず。QUICの実装の難しさに絶望した心境が詠まれたと伝う。 序章 2017年の7月ごろ、QUICの実装を始めました。Haskellの有名なシリアライザ/デシリアライザである binary や cereal では、バッファ操作ができないので、パ…

TLS 1.3 開発日記 その30 NewSessionTicket 再考

NewSessionTicketをいつ送るかの議論です。 まず、TLS 1.3 開発日記 その9 NewSessionTicketをお読み下さい。 Haskell TLS の実装では、Client Finished の値を予測して NewSessionTicket を作成し、handshake() API が送信していました。このときは、クライ…